親子〜おやじの子育て in Beijing〜

気になる“でかさ”

6歳のちん君が、今最も気になるのが“でかさ”だ。

モノはなんでもいい。“でかさ”を知りたいらしい。

で、その“でかさ”の基準が、

地球史上最大の動物、シロナガスクジラ。

ちん君: 父ちゃん、あの船はシロナガスクジラよりもでかい?

ちん君: このマンションはシロナガスクジラより何倍高い?

ちん君: あの飛行機は、シロナガスクジラの・・・

ちん君: バスはシロナガスクジラの・・・

ちん君: ホオジロザメはシロナガスクジラと比べて・・・

ちん君: 父ちゃんはシロナガスクジラと比べて・・・

父ちゃん: 比べないでくれ。小さいよ。すっごい、小さいよ、父ちゃんは・・・

ちん君: じゃ、キティブタバナコウモリと父ちゃんと比べたら?

キティブタバナコウモリは、世界最小の哺乳類で、体長3センチ。

父ちゃん: あーとね、体長だったら60倍でかいよ。

ちん君: じゃ、シロナガスクジラは、キティブタバナコウモリと比べて何倍?

父ちゃん: どうしても、シロナガスクジラと比べなきゃあかんか?

ちん君: うーn、まぁ、ね。
      シロナガスクジラは大きな船よりは小さいよね。でも、小さな船よりはでかいよ。
      キティブタバナコウモリは、シロナガスクジラと比べたら、点みたいだよ。

毎日、毎日、シロナガスクジラを何十回と聞いている。

最近、シロナガスクジラが大嫌いな父ちゃんである。

ちん君よ。必ず、一緒にシロナガスクジラを見に行こう。

それで、君は納得するだろう。

大きな船よりも小さくて、でも父ちゃんよりも15倍はでかい、最大の動物。

何だか、父ちゃんもシロナガスクジラに会いたくなってきた・・・

しかし、大きさの基準は大事だ。

シロナガスクジラを基準に大きさを測ることは、難しい・・・

考上了!

ちん君、おめでとう!

“考上了(kao3shang4le:合格した)”。

晴れてちん君も今秋からピカピカの1年生。

父ちゃんはうれしいです。

2年半前、

全く中国語を話せないちん君を

中国の現地幼稚園に放り込みました。

泣いて嫌がる小さなちん君の手をひっぱり、

幼稚園に連れて行きました。

泣き


ちん君の泣く声に

後ろ髪ひかれる思いで幼稚園をあとにした

あのときの思いは、今でもすぐに思い出せる

父ちゃんです。

小学校の国際部とはいえ、

中国語オンリーで行われた今回の試験。

結果は“98点”。

ちん君の言う“大丈夫”は、ほんまに大丈夫でした。

喜び


6歳のちん君。

自信を持って、胸を張ってほしいと思います。

ちん君の頑張ってきた証に

家族全員が励まされました。

何もないところからスタートした小さな家族にとって、

今回のうれしい知らせは、

生きる勇気と自信になりました。

ここでまた、母ちゃんの“おおげさやでー”と、

ケラケラの笑い声も聞こえてきそうですが、

父ちゃんは、本当に心からそう思います。

家族みんな、精一杯、がんばって生きている!

言葉にするわけじゃないけれど、

それぞれが持ち場で頑張っていることで、

互いを励まし合いながら生きているんだと、

父ちゃんは、それをしみじみと感じます。

家族はチームです。

親は子に何かを与えるだけの存在でもなく、

子は親に何かを与えられるだけの存在でもない。

親子は励まし、励まされながら

互いに成長していくんだと思います。

我が家はそういうファミリーなんだと・・・。

ちん君、おめでとう。

父ちゃんは今、とっても新鮮な気持ちです。

おおきに。

歓喜の“グッジョブ”や。

第九で勝負!

ちん君、人生で初めての試験だった。
無事終了・・・したのだろうか?今だにわからない。

母ちゃん情報によると、「この小学校国際部は、まず落ちることはないよ」
とのことだが・・・

ちん君と二人、面接試験に臨んだ父ちゃんは、不安な日々が続く。
合格発表は5月9日。それまでは、落ち着かない日々が続くのだろう。

当日の面接試験は、まず、父ちゃんが用意された書類に必要事項を記入。
“報名費(bao4ming2fei4:申し込み料)”を支払い、ビザについてチェック。
ビザ更新の真っ只中の我が家の状況を説明。
「5月20日までにビザを用意してね。授業料の支払額が変わるから」と先生。

そうこうしているうちに、“じゅーてぃえんちん”と名前が呼ばれる。
ちん君: 「じゃ、父ちゃん。行ってくる」と席を立ち、先生と2階に。
父ちゃん: 「がんばれよ。一人で大丈夫か」
ちん君: 「大丈夫」
振り向きもしない。

半時間ほどで、ちん君は先生と一緒に帰ってきた。
ちん君: 「歌ったで、ちゃんと」とニコニコ。
父ちゃん: 「最後まで、ちゃんと歌えたのか?」
ちん君: 「うん。OKやで」と満面の笑み。

先生が「とってもよかったですよ。向こうの先生にこの成績表を渡してください」と笑顔だ。

渡された成績表には、面接試験の評価と項目と点数が並んでいた。

考査結果: 好
総点: ●(内緒です) お利口
一問一答: ●(満点20点)・・・中国語能力を調べるようだ
数数:    ●(満点10点)・・・ちん君は81から100まで数えさせられたという
学説話:   ● (同)・・・?
分弁物品: ● (同)・・・出された物を見て、その説明をするようだ
拚図:    ● (同)・・・図形をつなぎ合わせたらしい
表演:    ● (同)・・・歌を歌った!!
看図観察: ● (同)・・・これも図形がらみのよう
単腿直立: ● (同)・・・左右の脚でひたすらケンケンしたらしい
運動:    ● (同)・・・?

合計9項目100点満点

今日のためにちん君は自分なりの秘策を講じた。
“歌”である。
幼稚園の先生からはいつも「ちんは歌を歌うのが嫌いなんですね。きちんと歌いません」
と言われている。
音痴で、音楽センスのない父ちゃんは、そのことについて、ちん君には何も言わない。
だって、音楽の才能がない家系に生まれてるんだから「しゃーないわな」である。
が、今回、面接で歌を歌わされると知った父ちゃんは焦った。

父ちゃん: 「ちん君、歌どうする?」
ちん君: 「大丈夫。歌いたい歌がある」
父ちゃん: 「題名は?」
ちん君: 「知らん」
父ちゃん: 「どんな歌や。たぶん、中国語の歌やないとあかんぞ」
ちん君: 「大丈夫。中国語の歌や。これが一番好きや」
父ちゃん: 「歌ってみ」

ドキドキする父ちゃんの目の前で、ちん君は歌い始めた。

♪♭晴れた空は高く、雲が流れている〜♯♪

うん?中国語の歌詞やけど、どっかで聞いたような・・・
季節感が何か違うな〜
お正月前のような・・気分だ・・・

父ちゃん: 「おぅ〜、お前、それ第九やんけ。しかも中国語かい!」
ちん君: 「これが一番好きな中国語の歌や。これ歌うわ」

中国の歌と思い込み、小学校の面接試験で中国語で第九を歌った日本人の6歳児。

父ちゃん: 「歌はどうやった?」
ちん君: 「OKやで。全部ちゃんと歌ったで。すごいやろ」
本当に歌ったらしい。

試験結果は5月の“第九”日目に発表される。

ベートーベンの“歓喜”の歌は、我が家に歓喜の瞬間をもたらすのだろうか?
神のみぞ知るである。

(母ちゃん: 「あんた、大げさやで〜」)